自分を価値ある人間だと思えない人がやるべきこと
「自分は価値ある人間だと思いますか?」
という4カ国の高校生への質問の結果ですが、日本の高校生の数値が異常に低いです。
なんと36.1%、他の国の半分以下です。
(日本青少年研究所 2013年調査結果)
あなたがお子さんの親だとして、この結果を見て、どう思われますか?
また、あなた自身、自分が価値ある存在、人間だと思えていますか?
日本人は、こんなに物質的に豊かなのに、そして治安も良いのに、学校、家庭、さらには自分自身にさえ、安心を感じられていないのです。なぜなら、あなたがあなた自身を否定したり、攻撃しているからなんですね。
自己価値が低い = 自己肯定感が低い = 自分に自信がない
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自己価値が低いと、自分の思考や言動が信頼できません。だから、誰かに依存してしまうのですね。社会に出てからも、責任を負うのが嫌で、指示待ち状態だったり、何でもかんでもお伺いを立てなければ、自分の判断で動けない・・・そんな若者が増えています。
なぜ自分に価値がないと思うのか
では、どうして自分に価値がないと思ってしまうのでしょう。
家庭や学校など教育の現場で・・・
- 何かと言えば否定された
- 条件付きの褒め方だった
- なんでできないの?どうしていつもそうなんだ?という責めの言葉がけや質問を投げられた
- 過剰な心配をかけられ、何でも親や身近な大人がやってしまう
などから「自分はダメな人間なんだ」「私には価値がないんだ」と思ってしまう機会が何度もあり、それが無意識に固定化され、自分が自分をどう見ているのか、自分をどう扱っているか、というアイデンティティになってゆくのです。
私達はアイデンティティから、感情を呼び起こし、普段の思考パターン(考え方)が生まれてきます。
さて、このまま大人社会に出ていったらどうなるかといえば、冒頭でも書いたように、社会人に求められるような、積極性や責任感などなく、いつも何かから逃れるような生き方や、あるいは逆のパターンとして、頑張り続けているのに、結果も出ているのに、まだまだだと自分のことを肯定できなかったり、なんだかうまくいかないことが多いかもしれません。
また、あまりにも自己価値が低い場合は、いつも「死にたい」「消えたい」と思っていて、思春期から自傷行為などの行動を起こしている場合もあります。
もしあなたのお子さんが「自分には価値がない」と思って生きているとしたら、なんて辛く悲しいことでしょうか・・・。
今からでも遅くありません。ちょっとあなた自身の言動を振り返ってみて、子ども達に自信を持って生きてゆけるよう、あなたの習慣を変えていきましょう!
お子さんが自分に自信を持って、自分という唯一無二の存在であること、自己価値を上げるためには、あなたが自分の心を整え、満たしてゆくことを習慣づけることが大切です。
なぜなら、親子は影響し合うからです。
もし、あなた自身が自己価値が低いと思い当たるなら、下記の内容を子ども=あなた自身に置き換えてみてください。
子ども(他者)を変えたいなら、まずはあなた自身が習慣を変えましょう
否定しない ⇒ 受け止める
お子さんが言ってきたことを一旦、「そうなんだ」と受け止めましょう。
そうなのね、それもいいね。と受け止め、その後に、どうしてそう思ったの?考えたの?などの質問や、ママはこう感じたよ、こう思ったよ、と伝えるようにしましょう。
条件付き、結果のみで褒めない ⇒ 存在や経過を認めるような褒め方をする
何かができたから、その結果だけを褒めるのではなく、経過を褒めましょう。
たとえば、
「90点取れて、すごいね!」ではなく、「毎日、遅くまで勉強して頑張ったね!」
「あなたの笑った顔を見てると、ママも嬉しくなっちゃうよ!」という感じです。
心配 ⇒ 信頼する
心配で心配でたまらないんです、というお母さん達が多いですが、はっきり言って、「あなたはダメな子だから」という烙印を与えているだけです。そして子ども達からすると、「自分のことを全く信用してもらえていない」ということになります。
それがどれだけ辛く悲しいことか、あなたに想像できるでしょうか?
「あなたのことを心配して言ってるのよ」と、それが子ども達に届かないとしたら、ちょっと疑ってみてください。いったい誰が安心したくて、その心配をしているんだろう?と・・・ご自身に問いかけてみてください。
何で?どうして?攻撃をやめる ⇒ 考えさせる質問
何であなたは、いつもできないの?
どうして、いつも忘れちゃうの?
ではなく、
どのようにしたらできるかな?
どうしたら次はうまくいくと思う?
と、子どもに考えさせる質問にしましょう。
あなた自身の脳内の独り言に気づいてゆく
私達は一日中、脳内でおしゃべりしています。あなた自身の頭の中の独り言に注意深くなってみましょう。すると、あなたがあなた自身を否定していることが多かったり、責めの質問で自分を攻撃しているかもしれません。
心のカップにゆとりを持たせる
習慣を変える練習とともに、自分の状態を整えてゆくことが大切です。脳内の独り言で、もし否定や自分責めをしているようでしたら、その度に、あなたの心のあり方(状態)を整えてゆきましょう。
整える方法は、「自分を大切に扱うこと」そして「あなた自身を満たしておくこと」です。
自分を大切に扱うとは
あなたが誰かに責められたり、否定されたら嫌だと思うように、あなたが自分を責めたり、否定するのをやめてゆきましょう。
「心のカップにゆとりを持たせる」ことです。
あなたの心のカップに入っている固定観念(思い込み)=「ねばべき」や「3DB(だって、でも、どうせ、べつに)言葉」を取り除いていくことです。
「ねばべき、3DB言葉」で一杯になってるカップに、いくら「自分を満たすゴキゲンの元」を入れようと思っても、固定観念にブロックされて「ゴキゲンの元」を注ぎ入れることはできません。
なので「あなたの中にある固定観念が何なのか」を知っていくこと、気づいてゆくことをしてゆきましょう。
自分の固定観念に気づく方法
ヒントとしては・・・
- 自分が他者を見て、イラっとすることは何ですか?
- 他者に言われて、ザワザワ、ムカムカすることはどんなことですか?
- これをしないと、どう思われるだろう?と他者の目が、評価が気になるようなことは何ですか?
- 相手の好意を素直に受け取れないことは、どんなことでしょうか?どうしてでしょうか?
これらを書き出してみてください。こういったことの中に多くの「ねばべき」が隠れています。例えば、かつての私の例ですが・・・
「旦那さんが仕事中なのに、ママ友とランチとかあり得ない!」
なので、そういうひと達を見るとイラッとしてました( ̄▽ ̄;)
私の中に「主婦なんだから、こうしなければ」、「妻とは、こうあるべき」という固定観念があったんです。でも「本当の本当は?」といえば・・・とても羨ましかったんですね。「私だって、みんなとランチ行きたい!」そんな気持ちを見て見ぬ振りして、ガマンしていたんです。だから、簡単にやっている人を見るとイラっとする。
自分に禁じていることをしている人を見ると、腹が立つのです。
固定観念というのは、自分にも思いっきり縛りをかけますが、子どもやパートナーといった他者や世の中に対しても、同じように縛りをかけて「悪」にしてしまうんです。あなたの「ねばべき」=「正しさ」に当てはめようとして、相手を攻撃してしまうし、自分もいつまでもその縛りの中にいて、辛いんですね。
本当の本当は、やりたいのに・・・
本当の本当は、やりたくないのに・・・
諦めてきたこと、ガマンしてきたことを見つけてみてください。
そして、それは、どうしてなんだろう?
私達は、本当はやりたいのに、本当はやりたくないのに、ガマンするしかない、と思い込んでしまった過去があったのです。
まずは自分のカップの中の余分な固定観念を取り除いていきましょう。
自分では、なかなかわからない、という人は、カウンセリングなどを受けてみてください。またこちらの自分コミュニケーションワークシートを利用するのもおススメです。