子どもは「いまここ」を感じて楽しみ、親は先の未来の心配をする

 

子育て中のお母さんへ、介護されている方へ。

今日は終戦記念日。8月15日のこの日は、1年半前に亡くなった父の誕生日でもあります。生きていれば80歳でした。

父は長年の糖尿病の薬や透析で、脳の機能が低下してゆきました。それは、まるで子どもに還っているかのようでした。3年前、実家へ行って、父を介護する母を見ながら、子育てと同じだなと感じたことです。

 

 

毎日毎日、父の介護と仕事に追われている母
大変だろうと思います

お昼ご飯のときのこと

父はテーブルに置いてある、お薬のケースや
テレビのリモコン、ティッシュなど
いろいろなものに気がいくようで
食べることに集中できません

それが母をイライラさせます

小さい子どもが
目に入ったものに
次々と意識を散らしていくような
そんな感じに似ています

長年の薬と透析で
脳に影響が出ているのだと思います

 

母はそんな父に

「遊んでないでさっさと食べて。
薬を飲む時間があるんだから
お父さんだけに構っていられないんだから
おかず食べたら、ご飯も食べて・・・」

と、怒った口調で言ってました

 

私は、この食事中の場面を
「子育て中の母親と小さい子」と
ダブらせて観ていました

さっさと食べなさい!
遊びながら食べちゃダメ!
同じものばっかり食べてちゃダメ!
せっかく食べたものを何で吐き出すの!
あなただけの面倒は見ていられないのよ!
他のひとに迷惑でしょ!
お母さんは忙しいんだから早くして!


母親にしてみたら
いつまでも、あちこちに気を散らせ
メインのことに時間がかかる
そんな子どもに
付き合っていることが苦痛なんですよね

 

イライラするんです
自分は、そんなことしないから・・・

 

さっさと、すませて
次のことにとりかかりたいわけです

 

でも・・・

その子にとってみたら、いま、ここで、ソレが気になる

母親は、次の、未来のことが気になる

 

まぁ、ある程度の躾は大事です
でも、子どもにとって
食事の時間が苦痛になるほど

ダメダメダメダメ
早く早く早く早く

と、言ってないか
それは自分の都合ではないのか
振り返ってみてください

 

イライラするときほど
その子の興味や
意識の方向に寄り添って

「どうして、いまソレが気になってるの?」
と聞いてみてください

 

なるほど~!面白いね!

って、同じモノを観たり
その子が感じていることを
一緒に体験できたらね

 

子どもは大好きなお母さんと
会話と自分の気持ちと体験の
ステキなコミュニケーションの時間が
共有できて、とっても嬉しいし

 

そんな我が子の顔を見ていたら
いつの間にか、お母さんもイライラから解放され
優しい笑顔が多くなっているかもしれません

 

子どもは、いま、ここを感じる才能があり
おとなは、いま、ここにいることに苦痛を感じる

 

そんな傾向がある、ということを知っておくと良いですよ^^

今の私だから思えることですけど・・・

実は、父の行動を見ていて

「どうしてソレが気になるの?」

って聞いてみたい衝動にかられていました^^

(母の手前、遠慮しておきましたが^^;)

 

顕在意識で理性的に過ごす時間も大切だし、仕事の時は論理的思考も必要ですが、潜在意識から湧き上がってくる、『いまここを大事にする時間』を意識的に増やした方が、幸せを感じられるのではないかな…と、子どもに戻ってゆく父を見ながら感じていました。