自分の人生をプログラムしてゆくために、主体的に生きるために必要なこと
なぜ私達は、このままではイヤだ、変わりたいと思いながら、なかなか変わることができないのでしょうか。
原因は、各個人のお悩みにより異なりますが、おおまかには、たとえば・・・
- 勝負している:自分を変えることは、負けるような気がするから
- 執着している:今までやってきたことが無駄だと思いたくないから
- 恐れがある:知らない自分を見ること、相手にどう思われるか
- 楽だから:実は、今まで通りの方が楽だから
などがあります。これらは意識しているわけではなく、ほぼ無意識にある二次利得※(下方に詳細あり)から、なかなか変われないのです。そして『こころの癖』なので、プログラム(潜在意識)の書き換えが必要になったりします。
腹が決まってないのに変わろうと頑張ると、逆にマイナスになることもある
以前、ご相談に来られた方(以下Yさん)が、カウンセリング中の私がメモしている(ご本人が出した言葉)シートを眺めながら、「あ・・・こうなのかもしれません」「あ・・・こうだったんですね」と、ご自身でどんどん気づかれてゆき、「では、どうしたいですか?何ができそうですか?」という私の質問に対して、「こうすればいいかな」「こうしてみます」 と答えを出して帰られ、早速実行されたそうです。
『腹の底から』現状を変えたいという思いが強い人ほど、『即、行動』にうつされます。
ですが、どんなカウンセリングやセラピーを受けても、セミナーや講座を受講しても、そこで得たことを実行しなかったり、答えを出し渋り(あやふやなままにし)、また他のセラピーや、セミナーに行っては、グルグル行動をする人がいます。そこには、強い『こころの癖』が働いているのです。
また、あちこちに行っていることが『行動』だと勘違いし、その場その場で、気分が高揚したり、わかった気になって安心している場合があります。ですが、現実は、ほぼ変わってゆきません。だから、また『見当違いな行動』をし続け、気づいたら、かなりシンドイ状況になることも・・・私も過去、自己啓発にハマった時、最後にはうつ状態になっていたという体験があります^^;
たとえば、原因不明の体調不良などで、ちょっと心配だけど、病院に行って万が一、大変な病気だったら?という怖さから、今、特に辛いこともないし・・・と放置する。でも気になるから、情報は拾ってまわり、見当違いのサプリを飲んでみたり、手軽にできる何かを代用してごまかしていたら、突然カラダに変化が起こり、救急車を呼ばなければならない事態になってしまった・・・という感じですね。
なので、切羽詰まって、もう動くしかない!というタイミングが来るまで、あるいは、本当に腹の底から変えてゆこうと決め、覚悟ができるまでは、へたに動かない方が良いのかもしれません。余計な知識でいっぱいになり、自分を責める材料を増やすだけになるかも。
現実世界が変わる時は、あなたが勇気を出した時
行動を変えてゆく、今までと違うことをするというのは、少なからず『勇気が必要』です。
何かを受けて気づきを得たり、その時テンションが上がっても行動できないとしたら、それは腹が決まってないということ。なぜなら『怖い』からです。失敗して痛みを感じたくないですもんね。変化が嫌いな脳の働きでもあります。
ですが、本当に失敗するのでしょうか?
その思考こそが、失敗かも・・・
怖いという感覚は当たり前に誰もが持っているものだと前提に、勇気を出して適切な行動をしてゆけば、現実は当たり前に変わってゆきます。
ここの適切な、というのは、たとえば今までとは真逆な言動だったりします。当たり前ですが・・・これまでと同じようなこと、似たようなことをしていては、同じ結果になるからですよね。
今日我々の直面する重要な問題は、その問題をつくったときと同じ考えのレベルで解決することはできない。by アインシュタイン
ここで言ってるように、今までと同じレベル、視点で物事を見ていては解決できないよってことです。新たな視点が必要だし、それを簡単に得るには、真逆なこと、いつもは選択しない、したくない方を選んでやってみる、試してみることです。
話が逸れましたが・・・
「今まで話しかけてこなかった相手が、話しかけてきて本当にビックリしました」
と、Yさんから、ご報告をいただきましたが、勇気を出して行動すると本当に、まるで相手が変わったかのような出来事が起こるのです。
Yさんは、自分を守ろうとして何重にも鎧を重ね着し、自分の中に閉じこもるしか手段がない、と思い込んでいたのですが、その鎧を一枚脱ぎ捨て、二枚目を脱ぎ捨て、『自分から』ハートをオープンにしてゆかれました。
自分を守ろうとしてガチガチに装備を固めていると、相手も自分を守ろうとして、同じように身を固めてゆきます。人間関係において、互いにそのような状態では、わかり合うことなどできませんよね。
もうこんなのはイヤだ、と本気で思った人から今までとは逆のこと、まったく違ったことに勇気を出して行動してゆかれます。
行動を起こす、変わるということは、あなたが悪い、間違っているから性格を変える、ということではなく、今までしてきた選択、言動によって現実が辛い状況があるなら、単純に違った言動、違った選択をすれば、結果が変わってゆきますよ、ということです。その時、少しの勇気が必要になる、ということです。
勇気とは、あなたが自分に体験を与えるだけのこと
あなたが一生懸命、自分を守ろうとして身にまとってきた鎧を脱いでみる体験をし、もう鎧はなくても安全なんだ、大丈夫なんだ、という体験を『自分で自分に与えてゆく』ということです。
多くの人は、あなたが変わりなさいよ、あなたが先に鎧を脱いでみなさいよ、そうしたら、私も脱いであげるわよと、相手を変えようとするか、相手が変わるのを待ちます。ですが、それは互いに思っていることなので、いつまでも平行線で益々その道幅は離れてゆくばかり。決して交わることはありません。
これは、あなたがやれば、私もやる、といった他人軸でいる状態です。主導権を相手に渡しているから、自分の思い通りに動かない相手に更にイライラするし、苦しくなってゆくのです。
二度と会わない相手や、もう関わらないと決めた相手なら良いのですが、相手が身近な家族や職場、友人など、関係が持続する相手だから悩みになっているんですね。
自らこころを開くことが、希望の扉を開くことになるのだと、私の実体験、そして多くの相談者さんの変化から確信しています。
プライドを捨てたり、負けること(実は負けではない)を選んでみたり、今までと違う言動を選択し、実践するからこそ現実は変化し、体験するからこそ新しい視点が持て、自信が持て、そしてラクになってゆく・・・未来へ益々希望を見出せるようになるのです。
それが勇気を出したあなたへのご褒美です。
自分のために勇気を出して行動し、その結果を体験してゆくこと。そして、その結果を受け入れる覚悟を持つこと。
これが自分の人生を自分でプログラムしてゆくこと、自分の人生を主体的に生きることだと私は信じています。
現状を変えてゆくには、望む自分を、未来を、手にしてゆくには、まず自分とのコミュニケーションで、自分を知ること、気づいてゆくこと、そしてちょっと違う言動を起こすための勇気を持つことです。
目的を明確にし、自分で自分の人生をプログラミングしてゆきましょう。だって、これは、あなたの人生なのだから。
二次利得とは・・・
二次利得とは、マイナスな行動の裏には、肯定的な役割やメリットがあることを言います。たとえば、健康のためにあれこれダイエットを頑張るも、なかなか成果がでない。その裏には、実は食べている時にとても幸福感があったりします。禁煙したいと思いつつ、つい次の一本に手を出してしまう裏には、リラックス感を感じたり、ストレス発散できるから、などです。
この二次利得が大きいほど、習慣を変えるのは難しくなりますが、二次利得が何なのかに気づいて、その代わりになるものを見つけてゆけば、本来の目的を達成できます。上の例でいえば、別の幸福感、リラックスできること、ストレス発散できるものに変えてゆけばいいのです。
心理療法や暗示・催眠療法では、この二次利得を書き換えてゆくことが可能です。自分には、どんな二次利得があって、一歩進めないのかなど、お気軽にご相談ください→