ヒプノセラピー(催眠療法)とは

2017年5月6日

ヒプノセラピー(催眠療法)とは

ヒプノセラピー(催眠療法)とは、セラピストがクライアントを深いリラクセーションへ誘導し、催眠状態に導いて顕在意識(起きている時に優位に動いている論理的思考の意識)と潜在意識(無意識)を隔てているクリティカルファクターを緩め、潜在意識と直接コミュニケーションをとって、肯定的な変化を促すセラピーのひとつです。

ヒプノセラピーは、セラピストとクライアントの共同作業で、クライアントが積極的に参加する意志が必要です。セラピストが何かをしてくれるわけではありません。

あなたが深い催眠状態に入り、潜在意識にアクセスしていくことで、顕在意識では認知できなくなっている今のあなたの思考の癖や、行動を制限している根源となっているもの(否定的な感情、習慣、信念、観念等)を探し出し、それを開放して自己変革を促すことが可能です。

本当の自分は何を望んでいるのか、求めているのか、どのように歩んでいけばいいのか・・・などが明確になったり、本来のあなたに気付いてあげることが深い癒しに繋がります。

潜在意識と顕在意識について⇒

ヒプノセラピーのいろいろな手法

ヒプノセラピーには多くのスキル(手法)があります。 

年齢を幼い頃に遡ってゆく年齢退行催眠、さらに遡れば胎児退行療法、もっと遡ると前世の記憶を辿る前世療法、喪失感を癒す悲嘆療法(グリーフケア)、アスリートには、当たり前に取り入れられている暗示療法、高次の存在からのメッセージを受け取るハイヤーセルフワーク、カラダを内側からリラックスさせるリラクゼーション療法など、クライアントの悩みや解決目標によりセラピストが最も最適なスキルを提案します。

また実際にセラピーを行っている途中で必要と思われる、いろいろなスキルを織り交ぜながら進めることもあります。

各々のスキルの詳細はこちらから⇒

なぜ催眠状態になる必要があるのか

ヒプノセラピーは催眠療法と呼ばれる通り、催眠状態で行うセラピーです。なぜ催眠状態になる必要があるのでしょうか。
ヒプノセラピーでは、今までの膨大な経験や記憶が保存されている潜在意識にアクセスしていきますが、顕在意識が優位な状態では、潜在意識にアクセスできません。
なぜなら潜在意識と顕在意識の間には『クリティカルファクター』と呼ばれる『判断の膜』のようなものがあるのです。催眠状態になると、このクリティカルファクターを緩めることができ、潜在意識にアクセスすることが可能になります。

クリティカルファクターとは

クリティカルファクターは、7~9歳頃に出来上がると言われており、自分を守るための防御の役割、現実と非現実・創造を判断する役割とともに、潜在意識からどんどん分断されていきます。

それ以前の幼少期の頃は、現実と非現実・想像の区別ができません。なので、小さい子どもたちは、自分がヒーローになりきったり、オママゴトの世界で自分の役割に没頭できるし、夢で見たことを現実のように捉えたりするのです。また、言われたこと、見て感じたことは、そのまま疑うこともなく潜在意識に入ってゆきます。

あまり良い例えではありませんが、親から「お前はダメな子だ」と何度も言われると、それが本当だと信じ込んでしまうため、大人になってからも『自分はダメな人間だから』という信念(プログラム)の元に行動が制御されたり、逆にいつまでも頑張り続けてしまうのです。

 

催眠状態とは

催眠状態は催眠術ではありません

催眠状態というと、テレビやショーのような催眠術、なんだかとても特別な状態、眠っている状態などと思っている方がいるかもしれませんが、それは大きな誤解です。また、「潜在意識に繋がった!」と意識することもできません。

私達は日常で気づかぬうちに何度も催眠状態になっている

催眠状態というのは、実はあなたが日常的に一日に何度も体験している状態なのです。
例えば、寝起きや寝しなだったり、あなたが映画やドラマなどを見入っている時、読書に没頭している時、電車などに乗っていて「ぼ~」っと窓の外を眺めている時など、ある一点に意識がフォーカス(集中し焦点を合わせている)していたり、とてもリラックスしている状態です。脳波でいうとα(アルファ)波で、この時、潜在意識と繋がりやすくなっているのです。
アファメーションするなら、寝る前、寝起きにすると良い、と言われるのはこのためです。

ヒプノセラピーでは、目的を持ってセラピストの誘導とクライアントの意志により、催眠状態に入ってゆきます。
意識はハッキリしている(顕在意識も働いている状態です)ので、何か言わされたり、行動を操られる、といったことは一切なく、答えたくないことは拒否することができる状態です。
催眠ショーなどとはまったく別物ですので、どうぞご安心ください。