親への不満、怒りや恨みを自覚している人のためのセルフワーク

2017年9月4日

 

『親に対する恨み』を抱えたままオトナになって、生き辛さに苦しんでいる人はとても多いです。

(悩んでいる人で「私は親との関係は良好でした、家族は仲良かったです!」という人に限って、実はものすごい怒りを抱えているという無自覚な人がとっても多かったりします。)

 

もしあなたが親に不満を抱えたまま、今、パートナーができない、仕事がうまくいかない、人生がなんかつまらない、幸せをあまり感じられない、人間関係が苦痛だ、と感じられているなら、やってみるとラクになれる一つの方法を後半に書いてますので、ぜひお試しください。

※本編では、毒親は対象外です。

 

親は、そんなことを言った覚えもなければ、そんなつもりはない

さて、自分と親との関係があまり良好じゃなかったと自覚のあるあなたは、親に一度や二度、過去にイヤだったことを「あの時、こんな風に言ったよね(したよね)」と言ってみたことがあるかもしれません。

そして、親からは謝罪もなく、「そんなこと言った?覚えてないよ」といった言葉だけが返ってきたことがあるかもしれません。

そうすると、またもや否定されたと感じ、余計に嫌な気分は増していったのではないでしょうか。

 

幼少時代、私達にとって親は絶対的な存在だし、大好きだったので、どんな言葉を投げかけられても、ガマンをし、好かれようと努力をしていました。

逆に親は、無意識にその権力を振りかざし、その時の感情に任せて言葉を吐いていたかもしれません。

 

オトナになってから、自分がこんな状態になったのは、親のせいだ、と恨みつらみを言えばスッキリするかと思ったら、実は、その後、言ってしまった自分に自己嫌悪や罪悪感を抱えたり、また逆に言えないままで、自分のこころの中で、ずっとモヤモヤしていて辛かったり、どうせわかってもらえない、逆切れされる、また自分を否定されるのではないか?などの気持ちがあるのかもしれませんね。

 

「そんなつもりはない」と相手が言うのは、その通りなのです。相手は「そんなつもりはない」のです。こちら側からしたら、冗談じゃない!と思っていても、です。これは、セラピーを体験すると理解できます。

 

あなたがあなたの未完了を完了させる

 

なので、そんなつもりのない相手に、こちらがいくら訴えたところで、お互いに見ている世界が違うので平行線です。なんの解決にもならないし、進展もありません。あなたがそこにエネルギーを使って、消耗して、さらに怒りのエネルギーが湧いてくる、という悪循環に陥るだけです。

 

まず、ご自身の未完了の感情(インナーチャイルド)を解放し、完了させてゆきましょう。未完了の感情というのは、あなたのその「怒り」の裏にある感情です。

そして両親を許そうとするのではなく、ご自身を許すことが先決です。それなしに、他者を許すことは、とても困難です。

そして、それらを行っていくプロセスは、ご自身では難しい場合が多いので、カウンセリングやセラピーというサポートを受けてみられると良いかと思います。

 

親への不満、怒りや恨みを自覚している人のためのセルフワーク

さて、ご自身で試してみて欲しいのは、手紙を書くことです。マンツーマンのレッスンやセラピスト養成講座でもお伝えしていますが、セルフケアとして下記のワークをやってみてください。

 

① 恨みつらみ、ネガティブな気持ちを躊躇せず、どんどん紙に書き出す

それを読み上げてみましょう。言葉を声にしてみると、新たな発見があったり、気持ちが湧き上がってくると思います。それを止めようとせずに、感じてあげてください。あまりにも興奮してしまうようなら、大きく息を吐いて、深呼吸し、一旦休憩してください。

その後、ビリビリに破ったり、くちゃくちゃにして思いっきりゴミ箱に投げつけたりして捨てる。安全なやり方で、燃やしても良いです。嫌な気持ちが浮かんできたら、そのたびに行いましょう。

 

② 感謝できることは何だろう?

①と並行して、両親に対して何か少しでも「ありがとう」と言えることは何だろう?と、ご自身に問いかけてみてください。

その際にも、紙とペンを持って向き合い、出てきた言葉を書いてゆきます。その時、すぐに書けなくても大丈夫です。最初はなかなか出て来ないかもしれません。

ただ、問いかけてみる。そして書けたら、読んでみる。その紙は捨てないで、気がつくたびに、付け足していってください。

 

③ 望んでいることは何だろう?

感謝が一つでも書くことができたら、今度は「本当は、どんな関係を望んでいるのか?」「そのために自分ができることは何だろう?」

それらも書き出してみてください。これも、気づいたら書き足していく。

 

④ ①から③をひとつの手紙にしてみよう

③まで一通り、自分で区切りがついたな、と思ったら、恨みつらみから始まり、感謝の気持ちと、これからお父さん、お母さんとの関係をどうしていきたいか、そのためにできることは何か、それらを一連の手紙にしてみます。

③が書けるときには、もしかしたら、あなたの中に、もの凄く大きな変化が見られるかもしれません。何かに気づかれることがあるかもしれません。

書き上げた後、一番良いのは、その内容を本人に直接伝えてみること。
次は、実際に送ってみること。
どちらも無理なら、自分で、他者のストーリーだと思って、最初から最後まで声に出して読んでみて、感想を書き出してみること。

【注意!!】
決して恨みつらみだけの手紙を送りませんように。なぜなら、あなたがあとで
自己嫌悪や罪悪感に苦しむことになるからです。

 

ぜひ試してみてくださいね!