部下育てに苦労しているリーダーが身につけたいコミュニケーションスタイルとあり方
あなたは部下やチームメンバーとのコミュニケーションやご自身のリーダーシップについて自信がありますか?
部下を育てたい、と思っているのに、多くのリーダーは、まだまだ部下を「信頼」することができず、「任せる」ことができずに、仕事を抱え込んでしまったり、部下がやってることを逐一、見張ってしまい、いつまでも自分で自分を忙しくしてイライラしています。
その行動のウラには、実は
- 部下の責任を負いたくない
- 自分の評価を下げたくない
- 自分自身を信頼できていない
- 自分の手柄にして自分の自己重要感をあげたい
など根底には、リーダー側の自己肯定感の低さが影響しています。
そして、これら見張ったり、自分で抱えてしまったりするのは、意図的にしているのではなく、ほぼ無意識です。気がついたら、そうなっていた、という感じです。あなたはいかがでしょうか?
部下育ては、子育て、自分育て
あなたは部下育てやチームまとめを子育てや家族とのコミュニケーションよりも難しいと思っていませんか?
職場での部下育ては、子育てに例えて伝えられることが多いですよね。
まぁ基本、育てるというのは、「愛」です。愛がなければ育てられません。「愛」とは、「信頼」でもあります。信頼関係がないところに、人は心も開かないので、指示命令などは聞いてもらえませんね。
子どもの心配するフリ(フリだと思ってない)をして、親自身が安心するために、手取り足取り、先回りし、その子の大事な経験、体験を邪魔して取り上げるようなことはしていませんか?
これでは、いつまでも親離れ子離れできない、自分で決めることができなくなる依存関係が生まれてしまいます。
そしてもうひとつは、「ちゃんとした子育てをしなければダメな親だと思われる」と、世間の評価が気になっている親と同じく、他者からの目が気になりすぎていると、やはり部下育ては難しくなりますね。
このような場合は、まず自分育てが必要です。
上司から学んだコミュニケーションスタイル
私は、会社勤めしているとき、とても素晴らしい上司(女性)に恵まれました。3ヶ月間、実績を積ませてもらったら、辞めようと思って入った会社だったのですが、気がつけば約10年もお世話になったのは、その上司のそばで学びたいと思ったからです。
何を学びたいと思ったのか、といえば・・・コミュニケーションスキルでした。
代理店さん、お客様、ベンダーさん、海外上層部からの信頼が厚く、社内では、影でなんだかんだコソコソ言ってた人も、最後には彼女のところにやって来るんです。不思議でした。一体どんな秘密があるのか、とても興味が湧きました。
なぜなら、その時、私はすでに30代後半。それまでも多くのビジネスマンを見てきましたが、この上司のような人は一人も見たことがなかったからです。そして、それは今現在、心の仕事をしていて素晴らしい人はたくさんいますが、それでもなお、彼女に優る人に出会えていません。
私が現在、コミュニケーションについてのセミナーを企業・団体様向けに行えるのも、この基盤があったからです。机上の空論ではなく、実体験として約10年見て、真似て、実践してきたからです。なので、私が会社を辞める時も、引き継ぎに苦労することはありませんでした。
普段から、「信頼し任せる」ことを行なっていたからです。
グッと信頼関係を築くコミュニケーションスタイル
「聴く」と「訊く」
人は自分に興味を持ってくれる人、話しを聴いてくれる人に心を開いてゆくものです。
ビジネスの話しをするよりも、その「ひと」に興味を持ってますよ、という「聴く」という姿勢。
自分の興味より、相手はどんなことに興味があるのかの「質問」を投げかけ、相手の考え方など、話しを引き出してゆくように「訊いてゆく」こと。
そしてもちろんビジネスの場ですから、時々、仕事の会話も入れる。
そのタイミングやバランスも天性のものもあるかもしれませんが、これは訓練で誰にでもできるようになります。
謙虚さ
これも部下や、プロジェクトチームを引っ張っていく上で、とても大事な要素です。
自分は部長だから、課長だから、リーダーだから、と何でも上から目線で支持命令やダメ出ししたり、いつも見張っているのか?というくらい、チェックがうるさかったり、そんな言葉や文字を発信していると、
「で、あんたは?」と逆に足元、行動を見られますね。
だいたい人に言う割には、本人、まったくできてない人が多いです。相手に言いたくなることは、自分に必要なことだったりする、というのが心理学的な観点です。
「○○ついては、あなたの方が良く知ってるから」とか
「あなたには、もっと○○を上げてゆく能力があるから」とか
本当は、あなたも知識があったり、できたりしたとしても、それは今の自分の役割ではなく、その人がやった方が、その人にとってもチームにとっても最善最適である、という視点があるかどうかです。
チャンスを与える
部下を育てるためには、子育てと同じく、失敗してもいいからチャレンジさせること。チャレンジすることが、その人にとって大きな学び、成長の機会であると思えているかどうか。
できないことではなく、欠けているところではなく、「あなたのこういうところを伸ばしていくといいね」と勇気づけ、チャンスを与えることができるかどうか。
「もっと、自分を前に出していっていいよ、何かあったら、私が責任を持つから大丈夫!」と、心配ではなく、見守って、「何かあったら私が責任取るから大丈夫!」という覚悟を持っているかどうか。
こういった上司の下にいる部下は、プレッシャーを与えられるより、はるかに会社に貢献できます。たとえ失敗したとしても、信頼してくれた上司を裏切るようなことは繰り返しません。柔軟に自由に考えるゆとりがあります。
この「与える」「見守る」「責任を取る覚悟」には、そのリーダーの自己肯定感の高さがとても大きく影響してきます。
「現場では、実際にそんなゆとりはない、失敗されたら困る。」という声が聞こえてきそうですが、それはあなたの思い込みです。
自分を信頼できているか
部下の手柄を自分のものにしちゃう人は、自信がない人です。
部下の手柄を一緒に喜べる人は、自分を信頼できている人です。
部下の問題は自分の問題だと捉えることができるかどうか。
目の前の部下は、自分の鏡だとするなら、そこにどんなメッセージを持ってきてくれたんだろう。そんな風に、自己成長の機会として捉えられるかどうかです。
子育ては自分育て。
部下育て、も、自分育てです。
リーダーシップとは
「任せる」「信頼関係」「謙虚さ」という1対1の関係の上にリーダーシップ能力を乗せていく、ということが大切です。
1対1ができなくては、チームをまとめ、全体は引っ張れません。一人に対する責任が取れなくてはチームの責任も取れません。全体を見るには、まず一人を見る。もしかすると、まずあなたがあなた自身を見ることが必要かもしれませんね。
ぐいぐい引っ張るだけがリーダーシップではありません。あなたはそんなに腕力が強いですか?
チーム人数が多ければ多いほど、そのあなた一人のチカラでは、途中でみんな、転がり落ちてってしまいますよ。
コミュニケーション能力を高めるヒケツ
私は心のプロ、人間関係の悩み解決のプロとして、初対面の人が私に心を開き、話をしてくださるよう、まず最初に努力していたことがあります。
それは、まず身近な人たちとの関係を「本気で」良くしていくことです。
特に親子、夫婦、パートナー、職場といったところからですね。
なぜなら、ここが一番難しいからです。ついつい甘え、おざなりにしてたり、後回しにしがちなのが、身近な人間関係なのです。「わかってもらえているだろう」という怠惰なコミュニケーションをしていませんか?
社内外、どこかでコミュニケーションスキルを学んだなら、その場(家庭や職場)で練習を積んでください。そこが上手くいけば、他のコミュニケーションなんて超簡単!ラクちんになっていきますから!
まとめ
現代の生き辛さ、悩み、問題は、行きつくところ、すべて人間関係です!
職場で過ごす時間は長いです。そこで人間関係が辛いと、心もカラダもストレスが溜まってゆきますね。
あいつが悪い、この会社が悪い、と誰かのせいにしている限り、転職して、どこへ行っても同じです。
コミュニケーション能力、あなたも是非、真剣に考えてみてはいかがでしょう。
その第一歩は、自分自身とのコミュニケーション、自分育てからです!
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